漫才「ゲームセンター②」 ※ジジイが溶解する方
A:全老人が年金全額注ぎ込みたくなるゲームセンターを作りたい!
B:怖いこと言ってる!僕は破滅老人を増やしたくないので止めます!
A:Bさん…破滅老人って、腹痛が痛いみたいに意味重なった日本語になってますよ
B:なってないです。老人に破滅の意味を含有した国語を僕は知らない。
A:老人の年金だけじゃなくて、子供たちのお年玉も吸い上げるゲーセンを目指します!
B:最悪だ!僕は、次の衆院選、彼をぶん殴った政治家に投票します!
A:ごめんなさい、間違えました。老若男女みんなが楽しめるゲームセンターを作りたい!と謹んで訂正申し上げます
B:もう無理です! 謹めば許される範囲にいないから!
A:では、現在のゲーセンの構想を発表する前に、謹みの姿勢をご覧ください。
B:…その程度の謹みでは、仏も一撃で殴り始めますよ!
A:まず絶対に設置したいゲームは、将棋です
B:ゲーセンしろよ!何でアナログゲーム置いてるんだよ
A:おじいちゃんは、機械からの光刺激に大変弱いので
B:そんなことねえよ!そしたら、子供たちが大好きな、太鼓の達人とか、ポップコーンメーカーとか設置できないじゃん!
A:そこは対策済みです。子供たち用の機械は全部表を外側に向けて円状に配置して、その円のど真ん中に将棋スペースを設置することで、おじいちゃんたちに光刺激が及ばないような配置になっています
B:いかれた配置すんな!そんな置き方したら、機械から発せられる熱が将棋ブースに集中して、対局中のおじいちゃんたちドロドロにとけちゃうよ!
A:それも対策済み。機械の裏側に1台ずつ、扇風機を将棋ブースに向かって設置して、風通しをよくします
B:だから配置!!そんな扇風機の置き方したら、おじいちゃんたちを中心に高温の上昇気流が発生して、ゲーセンの中で雨雲発生するだろ!!ゲーム機全部水没するぞ!
A:ああ、それも対策済み。ゲーセン内で雨が降ることを想定して、全ゲーム機にニスを塗ります
B:ニスじゃ弱いよ!ニスはコーティング至上最も信頼性に欠けるんだから!バカでかい傘させばいいだろ!
A:あ、それは大変危険です!竜巻や雹、あと雷も落ちてくる可能性があるので傘は逆に危ない!
B:じゃあ、そんなところに老人子供入れんな!!そんな魔王が暮らす城周辺の天候みたいな密室、誰も生きて帰れねえよ!
A:大丈夫、それも対策済み。このゲーセン、大学病院の隣に建てるので
B:意味ないって!すぐに高度な医療を施されたとて!
A:しかも、湿布での治療がものすごく強い大学病院
B:湿布じゃどうにもならないって!湿布とニスは信頼しないほうがいいって!
A:でも、私のゲーセンは、湿布とニスの信頼性を元に構想しているからそこを否定されたら全てが崩壊する!
B:そんな馬鹿な!湿布とニスに依存した計画立案すんな!お前が湿布とニスに依存したせいでおじいちゃんが上昇気流のど真ん中でドロドロに溶けてるじゃねえか!
A:大丈夫、おじいちゃんは助かります。
B:どうやって!?
A:おじいちゃんはいったんドロドロに溶けて蒸発し雨雲と一体化します。そして、雨雲はいずれ積乱雲となり、おじいちゃんを含んだ雷雲として雷を落とすでしょう。そう、これが本当の、雷親父…ってわけ。
B:助かってねえじゃねえか!!何うまいこと言えば救助できると思ってんだよ!
A:騙されなかったか。まあ、もうどうにもならないときはブレーカー落として電気を止めます。まあ結局これがゲーセンで雨雲が発生したときの最高の対策になるわけですね。
B:壁沿いに機械を置けぇ!!そもそも円状の機械の裏側に将棋とかいう意味わからん配置にするのが問題なんだろうが!!ゲーセンで雨雲とかいう意味ない対策を考えるな!
A:でもゲーセンで雨雲が発生して、荒れ果てた施設の中を想像してみてください
B:なんでだよ
A:火花を散らす機械、散らばるポップコーン、ひとりでに流れる太鼓の音色。それらの真ん中に佇む将棋盤。あんなに荒れ果てた天候後で、盤上に残っていたのは、全部裏返って「と」になった駒と、ゲーセン内どこにも存在していないはずのバックギャモンの駒2つ。ああ、無常。
B:なぁんだそれ!!もういいよ!
〇製作者のコメント
ゲームセンター①を書いた約半年後に書いたゲームセンターのネタ。よく考えたら、「機械熱でゲーセン内に雨雲が発生する」という展開はツッコミ側起点なの構成としておかしい。
漫才「ゲームセンター①」 ※ジジイが委縮する方
A:は~、マクドナルドのせいで笑顔の市場価値が下がるなぁ
B:どんなボヤキだよ。大丈夫、笑顔のダウ平均株価とかないから安心して。
A:よかった~。でも、人々の笑顔は守っていきたいですよね
B:お、いい人だ
A:だから将来はゲームセンターを開業してみんなを笑顔にしたいんですよ
B:ゲーセン楽しいところですからね、いいと思いますよ
A:子供からお年寄りまで誰でも楽しめるゲーセンを目指したいんですよ
B:ちなみに、どういうゲームを入れる予定なの?
A:まずは将棋ですね
B:…将棋ですか?オンライン対戦ができるみたいな?
A:アナログですけど
B:ゲーセンだよね?ゲーセンって、家にはない機械があってこそみたいなもんじゃないの?
A:誰でも楽しめるように、老人向けにアナログなやつも設置してるんです
B:あぁ、そういうことか。ならいいか。
A:あとストリートファイターなどの本格的なアーケードゲームも置いてます
B:玄人とかマニア向けのゲームもあるのね。これは固定客がっちりですね。
A:あと、子供向けにキティちゃんのポップコーンメーカーとか、館内を一周するトーマスの乗り物なんかも用意しますよ
B:いいね~。ゲーセンが一気に明るくなりますね。
A:で、楽しい空間にしたいので、子供たちはいっぱいはしゃいでいいし、大人たちも「新記録だ~!!」って大声で喜んでもOK!これでみんな笑顔の素晴らしいゲーセンになりますね!
B:…将棋可哀想だな。将棋しているお爺ちゃん肩身狭くないか?
A:いや、お爺ちゃんも大きな声で「王手!!」って叫んでもいいんですよ?
B:集中できないだろ。将棋って物凄い集中力が必要なゲームなんだよ。そんなうるさいところじゃ気が散って真剣勝負できないでしょ。
A:じゃあ、お爺ちゃんが将棋している間は、館内放送で「ただいま、ご老人が対局中ですので、他のお客様は静粛に願います」って呼びかけるよ
B:もっと肩身が狭いだろ。将棋1試合1時間近くするんだぞ。「あぁ、わしらのせいで1時間も黙らせてしまうとは…」ってお爺ちゃん恐縮しちゃうだろうが。
A:確かに…。そしたら◦時~●時は将棋以外のゲームの料金を高くして、将棋以外のお客さんが来ないように仕向けるよ
B:…機械がうるせえだろ。将棋している横で「できたてのポップコーンはいかが!?」って言われるんだぞ。あれ客がいようがいまいが定期的に歌うぞ。
A:じゃあ、ハローキティ―が歌い始めたら「うるせー!!黙っとけ!!」って説教するわ
B:誰も来なくなるよ?特定の時間帯だけ、ピンク色の機械に怒鳴り散らす店主と委縮したお爺ちゃん2人だけがいるゲーセン。誰が行きたい?
A:うわー!理想とはかけ離れている!じゃあ、将棋は撤去します
B:でもそしたらご老人向けのゲームがなくなっちゃうよ
A:ゲートボールを設置します!
B:もっと考えてくれよ!老人=ゲートボールっていう偏見、やめな。
A:店全体を使って、次はストリートファイターの機械の下がゴールだ!ってやったら楽しそうじゃないですか?
B:精密機械の横で固い棒振り回すな。お爺ちゃん委縮しながらのショットになるよ。
A:大丈夫、スティックは柔らかい素材だから、館内全部を使うつもりで思い切り打てますよ。
B:ボールが館内1週しているトーマスの線路上に転がって置き石みたいになりますよ。”事故は起こるさ”じゃなしに。
A:じゃあ、ゲートボールやめてマリオカート入れます。
B:絶対に老人向けの物ではないだろ。
A:マリオカートを通じて、ドライビングテクニックを学んでほしいんです。
B:全部間違っているからな。バナナの皮捨てるわ、虹色になって衝突するわ。コースによっては高速道路逆走するからな、絶対だめだろ。
A:プリクラも入れます
B:一番老人から離れたコンテンツじゃねえか
A:気楽に遺影をとってほしいんです
B:デカお目目キラキラ故人偲べるかよ。子孫よりもインスタグラマーの方が多く参列するだろ、やめてあげろ
A:ダンスダンスレボリューションも入れます
B:だから老人を労われよ
A:盆踊りの練習に使ってほしいんです
B:あんな複雑な盆踊りあってたまるか。盆踊り至上最も難しいステップはコレ(左足を右足の後ろでチョン)。あんな狂気じみた動かし方しなくていいから。
A:あとはテキトーにメダルゲームですかね
B:それだけでええ。
〇製作者のコメント
私ゲーセンによく行くので、どこかでネタにしたいと思っていました。
頭のどこかでM1グランプリで披露することを浮かべながら書いたので、伏線回収や後半畳みかけを意識しております。まあ、尺が長すぎるんですけども。
で、後日、ゲームセンターのネタをもう1つ書くという。ゲーセンはネタの宝庫かて。
漫才「ドラえもん」
A:最近ドラえもん流行ってますね~
B:もうその尺度にいねぇよ。ドラえもん、もう流行ってる流行ってないの次元にいないから。
A:そうなんですか?先月から見始めて「こりゃ流行るぞ~」って思ったんですけど
B:遅すぎるって。令和になってからドラえもん初見な成人男性いないから
A:あ、僕ちょっと乗り遅れた感じですか?
B:ちょっとどころではない
A:まあ、見逃し配信一気見して来週には追いつくから大丈夫ですよ
B:絶対間に合わないって
A:で、僕、この好きって気持ちが燃え尽きないうちに大きなことをやろうと思って、来週、Aがドラえもんを24時間語り続ける爆笑マニアックバトルトークライブ2023を開催することにしました!
B:何その鬼畜ライブ!?中止中止!!
A:今我こそはドラえもんマニアだっていう出演者を12名募集してて、ライブ内容としては、僕VS自称ドラえもんマニアの出演者で、各1時間ドラえもんトークをして、観客のみなさんに投票で勝者を決めていただくタイマン戦を全12回戦計24時間するライブです
B:お前死んじゃうって!!にわかが先週ハマったばかりのアニメを12時間語り続けるの無理だって!
A:12回戦中7回は勝ちたいですね
B:全敗まっしぐらだろ!第一、お前ドラえもん最近見始めた言ってたけど、そんなにわかがライブで何を語れるんだよ
A:なめないでくださいよ。ちゃんと12回戦分のトークの内容は決めてますから!
B:1時間も語れるのか?
A:じゃあ、特別に1回戦で話す予定のトークの出だし教えますから。
B:何を話すんだ
A:「どこでもドア、めっちゃ便利じゃないすか」
B:薄い薄い薄い薄い!!そんなん誰でも話せるって!
A:いや、このあとどこでもドアが普及した社会の流通網とその問題点に関する考察を話す予定ですから
B:ドラえもん関係ないじゃないか!でも、ちょっと興味湧く内容だなぁ!
A:2回戦の出だしは、「タケコプター、ここ(頭頂部)ちぎれるだろ」
B:だから薄いって!タケコプターに関してはもう色んな科学者が面白く解説してるから!
A:いや、このあと航空力学と人間工学の多角的アプローチに関する考察を話す予定ですから。
B:ちょっと興味湧くんだよなぁ!ドラえもん関係ないけど!
A:3回戦はタイムマシンの実現可能性とパラドックスへの実証論的解決法について話します
B:…これ"爆笑"トークライブじゃねえのか!?お前の話、全部「ほぉ…」で終わる!
A:まぁ、爆笑のほうは出演者のほうに委ねるとして…
B:鬼畜主催者が!!
A:あ、でも4回戦は笑かしにきてますから!
B:あんま笑かしに来てるって自分で言わないの
A:「ドラえもん、そこ土足禁止やで!何してんねん!」っていう
B:急に上方!?3回戦までとの落差がすごい
A:ドラえもんがずっと土足なことに誰も文句言わないあの世界は狂っているってことを話す予定です
B:いや、ドラえもん常に3ミリ浮いているから土足でも大丈夫らしいね
A:…え?3ミリ…ウイ…テル…?
B:にわかだからこの知識知らない!恥かくからトークライブやめたほうがいいって!
A:確かにまだ知識が甘いしこのままじゃライブは大失敗になるので、来週まで見逃し配信で全話視聴して知識を補強しようって思ってるんですよ
B:絶対間に合わないって
A:寝る間も惜しんで見ますから
B:絶対無理なんだって
A:ゆうて1クール2クールなら1日で見れるでしょ
B:ドラえもん50年分あるんだよ!!
A:ごごご50年!?
B:1972年アニメ放映開始!そこから今までずっと50年!
A:50年・・・?7日で?全部?
B:無理だから。ライブ中止したほうがいいって
A:あ、あ、あ…
B:思考停止しちゃった
A:(Bを指さしながら)…ドラえも~ん!!(Bに泣きつく)
B:違うよ!!50年の現実に正気を失っている!
A:ドラえもん、何とかしてよ!このままじゃ恥かいちゃうよ~
B:だから俺ドラえもんじゃない
A:ドラえも~ん!!
B:…エヘン(咳払い)、どうしたんだいA君、秘密道具に頼ってばかりじゃダメなんだぞ(のぶ代ドラえもんボイス)
A:・・・ドラえもんこんな声だっけ
B:昔のドラえもんを知らない!
〇製作者のコメント
特に大会などの目的もなく作った漫才。「ドラえもんを1クールの深夜アニメと思っている」人があまりに無謀なことをしたら面白そうだと思って書いた。
私は、一時期のぶ代ドラえもんの物まねを練習しており、どこかで使えないかと模索していた。このネタなら使えると思ったが、尺が長すぎるのでどこで披露するか見失った挙句、お蔵入りしてしまった。のぶ代ボイスで暴れたい昨今。「野郎、ぶっ〇してやる」「きゃあ、自分〇し~」って叫びたい。
漫才「ドラッグストア」
A:うちのドラッグストアに珍しい常連さんがいて
B:珍しい常連さん?
A:この間ようやく直接お話しすることができたんですよ
B:あら、そう。その常連さんってどんな感じの方なの?
A:まず格好が変わっていて
B:恰好?
A:いつも袴で
B:袴?
A:上に長い帽子に、手には薄長いヘラみたいなものを持ってるんですよ
B:…公家?
A:そう、公家。昔の貴族
B:お前のドラックストア、常連に公家いるの?
A:まあ、そうなりますね
B:まだいたんだ。そんなTHE 公家。
A:細々生きてたんでしょうね。
B:…いいなぁ~。公家に会えるなんて。その公家って、何時くらいに会えるの?
A:あー、何か季節によって違くて、例えば夏は夜だし、秋は夕暮れ時にご来店するかな。
B:枕草子通りに来るんだ!公家だな~
A:で、この間もご来店してて、歯磨き粉コーナーで探し物をしていまして
B:うんうん
A:たまたま近くで品出ししてたら、その公家からこういう風に声をかけられて
B:ついにお話しの機会が
A:「そち」
B:そち?公家だ
A:「麻呂は探し物をしているでおじゃる」
B:麻呂とおじゃるも?公家コンボ浴びたね~
A:で、何をお探しですか~?って聞いたら、墨汁はどこかって聞かれたんですよ
B:…お歯黒だ。お歯黒で使うから歯磨き粉と同じコーナーで探してたけど、墨汁は普通文房具だから、そりゃ見つからないわけだ。
A:墨汁はこちらですって案内したら、えらい感謝されて
B:ちゃんと店員さんしてるじゃないの
A:「褒美を取らすぞよ」って言われたんですよ
B:公家からの褒美。娘?
A:あ、いや、和歌を詠んでもらいまして
B:結婚は流石にか。でも、褒美に和歌は、公家だな~
A:「ぬばたまの 墨に遷ろう 御心に 差すは一縷の 宵の暁」って
B:…っわかんねえな~。俺にもっとその方面の学があればよかったのだけども~
A:わ~ありがとうございます~って言って
B:すごい経験したね~
A:そのあと普通にボールペンと横書きのノートもカゴに入れてて
B:え?あ?ん?公家?え?公家?横書きでボールペン?本当に公家か?
A:あと、食品コーナーで大福とお茶買って
B:何だ公家か~
A:あと粉ポカリ3箱買って
B:え?公家?おい、こら公家こら?公家が粉ポカリ飲むか?
A:あと、アンメルツヨコヨコ買って
B:あー、蹴鞠で膝痛めるのかな?公家だな~
A:あと、目薬のサンテFX買って
B:え?公家?おい、こら公家こら?公家がキター!!ってするか?
A:お会計が「ぺいぺいで」って言ってて
B:公家がキャッシュレス決済するか!?
A:「レジ袋は結構」で全部手に持って店を出て
B:公家が3円ケチって店のシール貼った商品手持ちするか!?
A:で、籠に乗って帰った
B:やっぱ公家かよ。途中公家度が急降下してたけど、最後の籠帰りで公家度急上昇。
A:でも、その公家最近お店に来なくなっちゃって
B:ええ…どうしたのかねぇ
A:代わりに鎧をまとった人がよく来るようになりましたね
B:公家の時代が終わって武士の時代が来てるじゃねえか。
〇製作者のコメント
社会人漫才王のために作った漫才のうちの一つ。
「公家が歯磨き粉コーナーで墨汁を探している」というボケを発表したいがために作った。最後は公家っぽい行為と公家にあるまじき行為を交互にしていたが、それミルクボーイ過ぎるなと思った。相方にそこまでハマらず不採用。
漫才「真綿で首を締める」
「真綿で首を絞められるって表現あるじゃないですか」
「じわじわと苦しめられることの例えですね。」
「あれの新しい例えを考えてきたので、使えるかどうかの判定してもらってもいいですか?」
「いいですよ。世間の皆さんが使いやすいかどうか、公正にジャッジしますので」
「ありがとうございます。では、早速、真綿で首を締められるの新しい表現は」
「なんでしょう」
「ヘチマが毎日送られてくる!!です」
「…ヘチマが毎日送られてくる?」
「そうヘチマが毎日送られてくるの」
「ああ、そんなに料理のレパートリーない食材を毎日送られたら、楽しみにしている3食のごはんが、「あのヘチマ、どう処理しようかな…」という思考に占領されて楽しめ無くなり、ちょっとずつ食事が億劫になって餓死する!!」
「そう!よくわかりましたね!」
「すごいな。これは新しく採用してもいいですね」
「では、真綿で首を締められるの新しい表現は、ヘチマが毎日送られてくるですね!皆さん、ぜひ使ってくださいね」
「………君か~。俺の家に毎日ヘチマ送ってくるのは~」
「…」
「道理で俺の物分かり良すぎるなぁと思ったんだよ。俺んち、毎日ヘチマ来てるのよ」
「…」
「配達伝票の内容物にはさ、「小学校の授業で育てはするが食わんやつ」って。」
「…」
「滅多に自炊しない一人暮らしの男にヘチマは捌ききれんよ」
「…」
「コンビニ弁当選んでいるときにも、ヘチマが脳内でチラつくのよ」
「…」
「クックパッドで調べたよ。ヘチマ料理」
「…」
「輪切りにしてオリーブで炒める。以上。飽きるわ」
「…」
「あと、ヘチマ絶妙に栄養素とか致死量分からんから積極的に食えないのよ」
「…」
「捨てりゃいいじゃねえかって?ごみの分別表に書いてねえもん。ヘチマ」
「…」
「あと怖いだろ。近所で袋パンパンのヘチマを集積所に持ってくる人」
「…」
「お陰様で冷蔵庫がパンパンです。ついに、麦茶の横に、縦で置くようになりました。ヘチマを」
「…」
「これは君のちょっとした良心なんでしょうけど、着払いにしてないのは助かってます」(握手)
「…」
「君はどういうつもりでヘチマ送ってるんだ!?」
「…私のところに送り付けられるヘチマをどうにかして処理するために、[ツッコミ]に送り付けてました!すいません!!」
「…え、被害者なの?」
「被害者でもあり、加害者でもある。二刀流です。」
「ヘチマ送り付け業界の大谷翔平ですね」
「実は、クックパッドにヘチマ料理の投稿したの、私なんです」
「頼むからもっと投稿してくれ!!」
「あれ以外はヘチマを主役にしてあげれないんです!!」
「それもそうか!!しかし、この世に、ヘチマを送り付ける輩がいるということが分かったのはデカい!どうにかして犯人を探しだそう!!」
「犯人はうちの母なんです!!」
「ええ!?」
「仕送りで送り付けられるんです!!」
「逆に母はどこからヘチマ仕入れているの!?」
「趣味でヘチマの家庭菜園始めたらのめり込んじゃって、大量生産を始めちゃって、今ではセンターピボット方式でヘチマを作っているんです」
「センターピボット方式で!?アメリカの大農場の手法でヘチマを!?」
「もうそこまで投資されたら止めろとも言えないじゃないですか」
「確かに。でも、お母さん、息子にせめてヘチマのおすすめの消費方法だけでも教えてくれればいいのに」
「輪切りでごま油炒め以外教えてくれないんです」
「輪切りで炒めるが現状の最適解なのかよ!!せめてもの抵抗でごま油をオリーブに変えてたんだな!」
「いや、実はオリーブも毎日送り付けられていて…」
「ええ!?!?」
「うちの父が趣味でオリーブの木を育て始めて」
「おいおい…」
「たまたま買ったオリーブの木が、屋久杉と同期の激古木でして」
「樹齢数千年のオリーブの木!?樹齢数千年のオリーブの木だと!?」
「馬鹿みたいに実るらしくて…送ってもいいですか」
「いいわけないだろ、もういいよ」
漫才「コンビニ」※敢えてベタなコント漫才
「今のコンビニって大変ですよね」
「確かに、レジだけじゃなくて、品出しやホットスナックの調理など、色んなことしなきゃいけないですから、店員さん大変ですね」
「いや、店員さんじゃなくて、お客さん」
「お客さんが大変?お客さんなんて楽なもんじゃないですか」
「いやいや、大変ですからここで実践して確かめましょう」
「ああ、いいですよ」
「ウイン」
「いらっしゃいませこんにちは」
「…」(ツッコミの正面に向かって立つ)
「お客様、どうかされましたか」
「あんぱん10個」
「あんぱんはあちらにございますので」
「あんぱん10個」
「ですからあちらにございますので、お持ちいただいて…」
「あんぱん10個」
「あのうちフレンドリーショップじゃないので!!」
「違うの?」
「ポケモンに出てくるフレンドリーショップみたいに店員に話しかけて買う業態じゃないので!」
「あんぱん10個買うと、プレミアあんぱんついてくるキャンペーンは?」
「モンスターボール10個買うとプレミアボールおまけやってないから!」
「珍しい店もあったもんだ」(陳列棚を見に行く)
「あの業態どう思います、皆さん?フレンドリーショップのあっち側の棚、要らないでしょ!任天堂は何を思ってデータを無駄に使っている?」
「これお願いします」
「お会計いたします」
「あ、すいません、25番のたばこを」
「25番ですね」(マイクから少し離れる)
「よいしょっと…」(レジ台をまたぐ)
「お客様!?」
「いらっしゃいませ!!」
「お客様勝手に!!店員やらないでください!!」
「ジュ―」
「勝手にフライヤーイジるな!!あれマニュアルに則ってやってるから!」
「出来立ての、ポップコーンはいかが?」(裏声)
「やってない!うちではポップコーンやってない!!」
「出来立ての、ポップコーンはいかが?」(裏声)
「だからやってないって」
「…ハロー♪キティ♪」
「おいハローキティのポップコーンメーカーやるな!!何か聞き覚えあると思ったら!!」
「ここのハンドルをいっぱい回すと、塩気が強くなるよ」
「そんなシステムないわ!!あのハンドル、あの機械のプログラムの一切に関与してないわ!」
「えー、ただいまコラボキャンペーンで、おじゃる丸グッズプレゼントしています」
「珍しいコラボ!あんまおじゃる丸が商業展開するとこ見たことないって」
「対象商品のヨーグルトを購入していただくと、電ボが「やや!小鬼めら!!」って言ってるうちわをプレゼント!」
「…プリンを買ったら尺プレゼントであれ!作品の事知らずにコラボすなよ!」
「なお、鬼滅の刃コラボは独断と偏見で中止させていただきました!!」
「勝手にコラボ中止して勝手にコラボ始めるな!!」
「ま、どちらの作品も似たようなもんなので気にしないでください」
「どっちも鬼をやっつける作品ではあるが!!深刻度が違いすぎるだろ」
「あー、尿意と便意を、どうにかしなきゃなぁ!!」
「トイレ行きたいアピール大声でするな!!あれやっていいの小2までだぞ」
「ここがトイレかぁ」
「黙って入れや」
「あれ便器がない!?バキュームカーがいる?…直吸い!?」
「そんなわけあるか!!バキュームカーで糞尿直吸いな店ないわ!!」
「なんだこの店は!!待てよ…、水の張った風呂桶に、麻縄が1本張ってあるだと?」
「何でうちのコンビニのトイレ、昔の中国みたいな尻ふき手法採用してんだよ!!」
「なんだこの店は!!クレームいれてやる!!」
「あいつが勝手に設定しただけなのにクレーム入れられそうなんですけど!!」
「ガシャーン!ガシャーン!」
「棚の商品を落としながらこっち来てる!!やばい客だった!!」
「ガシャーン!がs…ん?あ、これ…」(何かを手に取る)
「何か気になる商品が?」
「バニラ味しか入ってないカントリーマアムだ!!」
「めちゃめちゃ嬉しいそうだなぁ!!!」
「いつもココア要らないなぁと思いながら2枚一組で食べてた苦痛から解放される!!」
「そこまで嬉しいか!?」
「店員さん!!これ、10個ください!!」
「よかったぁ、変なクレーム入れられずにすんだわ」
「え?700円以上お買い上げで、商品が当たるくじ引きしてるの?」
「勝手にキャンペーン増やさないで」
「お、ラッキー。何が当たったかな~?えっと、バニラとココアが12枚ずつ入ったカントリーマアム。クソっ!!!」
「いやいやいや。全部お前!!お前の方で当たりの調整ができただろ!!」
「いやぁ、お客さんも疲れるなぁ」
「全部お前次第だっただろ」
〇こぼれ話 この台本を書いた経緯
相方と「敢えてコンビニをテーマに台本書いてみるか」となったので書いた。
相方は、コンビニ強盗対策にケルベロス等の幻獣を飼うという内容のネタを書いてきたが、幻獣を3匹出した時点で諦めて台本に「ごめん、無理だった」と謝罪文を入れてた。そこが一番面白かった(幻獣を飼うボケは微妙だった)。