漫才「出目金」
「どうも[コンビ名]です」
「この漫才を、就活生に捧げたいと思います」
「ニッチ&アウェーなことをするつもりはないのですが。よろしくお願いします」
「あの~、出目金っているじゃないですか」
「あぁ、魚のね」
「あれって、目が飛び出ている金魚だから、出・目・金じゃないですか」
「まあそうね」
「同じ考え方で、目が飛び出ている、金田一秀穂先生がいたら、これは何ですか?」
「日本語の教授の?ん~、まあ、出目金じゃないですか?」
「あなたは、目の前に、目が飛び出ているという、明らかに様子のおかしい金田一秀穂先生を目の前にして、「出目金ですねw」ってほざき倒すわけですね」
「…そんな話でしたっけ?」
「私だったら、「秀穂先生、お身体大丈夫ですか?少しお休みなさっては?」って労わって差し上げますけどね」
「おれ、はめられた?」
「皆さん、見てください!これが、人を労わることをしらない、カス屑ゴミ糞畜生人間ですよ!!」
「あ、これはめられたな」
「この世にはこんなド畜生がいらっしゃるんですね~」
「してやられたわ」
「それに比べて、私は相手を思いやることのできる人間であることが分かったと思います」
「ずるいわ~」
「このような私が御社に入った暁には」
「え、面接してない!?自己PRしてたよね?」
「そうですけど、言ってませんでした」
「最初の一言そういうこと!?」
「そうですよ、私は就活のメソッドを教える漫才をしているのです」
「なるほどね~相手を陥れて相対的に自分をあげるなんて、絶対だめだからね!?何してんの!?そんなカス屑ゴミ糞鬼畜人間受かるわけないだろ!」
「UFJ受かったわ」
「三井住友も受かった」
「メガバンクその2!3大メガバンクコンプしそうじゃん、大手は何考えてるかわからんなぁ」
「でも本命じゃなかったから内定蹴った」
「メガバンク蹴ったの!?貴族のサッカーしてるな!…それ蹴鞠やん」
「はじめまして、就活界の今川義元です」
「奇襲で死ぬやん」
「あらどっこい」
「あ”!?」
「でも、本命には受からなかったんですよ」
「メガバンクで成功した秀穂先生の話したのに?本命どこよ?」
「みずほ銀行なんですよ」
「みずほで秀穂の話するなよ!」
「え、何でですか」
「なんか、引っかかるでしょ!みずほ側が」
「でも秀穂先生使わないとこのメソッド使えないから…」
「いや、みずほで秀穂の話をするなって、就活基本テクニック第3条に書いてあるから!」
「そんな重要なの?」
「そうよ、お前の就活メソッドよりよっぽど大事よ」
「あと、落ちた原因で思い当たることがあって」
「ん?」
「自分の連絡先変えたからかな~って」
「連絡先を変えた?」
「面接の後、スマホの契約を電話かけ放題プランにしようとおもって変えたんだけど、データの引継ぎし忘れて電話番号もメアドも全部変わったのに先方に一切伝えなかったから連絡一切来なかったんだよね~」
「みずほで秀穂の話したあとに、スマホをかけホに変えるな!!!もうこの辺にしときますわ」