漫才「ママ」
「ドラえもんに出てくるキャラで、スネ夫のママいるじゃないですか」
「ああ、「スネちゃま、〇〇するザマス!!」って感じの人ね」
「私、もし生まれ変わったらスネ夫のママに育てられたいんですよ」
「え?スネ夫のママに?」
「そう!お金持ちで、自分のこと滅茶苦茶褒めてくれそうじゃないですか」
「ほおん…。君は金で着飾ることでしか己を示すことができない、虚栄の化身であるスネ夫ママに育てられたいのですか??」
「虚栄の化身!?そこまで言う?」
「虚栄の化身に育てられた君は、中身が無いのに外面だけ取り繕った、パンパンの風船のような人間に育ってしまいますよ」
「ボロクソに言うやん…」
「そんな君は、ちょっとした批判という名の爪楊枝で刺されただけで、破裂してしまう子に育ちたいのですね??」
「違うわ!じゃあ、変える!のび太のママに育てられたい!」
「あんなアンガーマネジメントのできてない親に育てられた君に、感情のコントロールができるのかなぁ??」
「ああもう!!じゃあ、それを反面教師にして育っていけばいいだろ!!」
「乳飲み子の頃から制御できない怒りの下で育てられたら、怒りの不制御は正しいことであると洗脳されて、もう反面できるほどの教師を心の中で採用できないのではないですか??」
「確かにそうかもしれん!!じゃあ、ジャイアンのママ!!」
「シンプルにあんなバイオレンスなのに育てられたいのですか??」
「ごもっとも!!流れで出したけど、心のどこにも育てられたい気持ちはなかった!!あ、そしたらしずかちゃんのママ!!あの人なら問題ないでしょ!!」
「あんな特筆すべき点のない人に育てられた君は没個性に育ちますよ??」
「何で4ママ全員否定できるんだよ!!ドラえもんのママたちはロクでもないのか!?いや、でもしずかちゃんは没個性じゃないでしょ?」
「あれはあの作品において紅一点であるから目立っているのであって、もし女性キャラのみの作品にいた場合、あの程度の個性では埋もれてしまいますよ??」
「もうどうしたらいいんだよ!!」
「君は、今の母親を大切にしなさい」
「ごもっともです」