いやそれ歯周ポケットのキャパだな

私の趣味をつらつらとまとめる用です。

漫才「ゲームセンター②」 ※ジジイが溶解する方

A:全老人が年金全額注ぎ込みたくなるゲームセンターを作りたい!

B:怖いこと言ってる!僕は破滅老人を増やしたくないので止めます!

A:Bさん…破滅老人って、腹痛が痛いみたいに意味重なった日本語になってますよ

B:なってないです。老人に破滅の意味を含有した国語を僕は知らない。

A:老人の年金だけじゃなくて、子供たちのお年玉も吸い上げるゲーセンを目指します!

B:最悪だ!僕は、次の衆院選、彼をぶん殴った政治家に投票します!

A:ごめんなさい、間違えました。老若男女みんなが楽しめるゲームセンターを作りたい!と謹んで訂正申し上げます

B:もう無理です! 謹めば許される範囲にいないから!

A:では、現在のゲーセンの構想を発表する前に、謹みの姿勢をご覧ください。

B:…その程度の謹みでは、仏も一撃で殴り始めますよ!

A:まず絶対に設置したいゲームは、将棋です

B:ゲーセンしろよ!何でアナログゲーム置いてるんだよ

A:おじいちゃんは、機械からの光刺激に大変弱いので

B:そんなことねえよ!そしたら、子供たちが大好きな、太鼓の達人とか、ポップコーンメーカーとか設置できないじゃん!

A:そこは対策済みです。子供たち用の機械は全部表を外側に向けて円状に配置して、その円のど真ん中に将棋スペースを設置することで、おじいちゃんたちに光刺激が及ばないような配置になっています

B:いかれた配置すんな!そんな置き方したら、機械から発せられる熱が将棋ブースに集中して、対局中のおじいちゃんたちドロドロにとけちゃうよ!

A:それも対策済み。機械の裏側に1台ずつ、扇風機を将棋ブースに向かって設置して、風通しをよくします

B:だから配置!!そんな扇風機の置き方したら、おじいちゃんたちを中心に高温の上昇気流が発生して、ゲーセンの中で雨雲発生するだろ!!ゲーム機全部水没するぞ!

A:ああ、それも対策済み。ゲーセン内で雨が降ることを想定して、全ゲーム機にニスを塗ります

B:ニスじゃ弱いよ!ニスはコーティング至上最も信頼性に欠けるんだから!バカでかい傘させばいいだろ!

A:あ、それは大変危険です!竜巻や雹、あと雷も落ちてくる可能性があるので傘は逆に危ない!

B:じゃあ、そんなところに老人子供入れんな!!そんな魔王が暮らす城周辺の天候みたいな密室、誰も生きて帰れねえよ!

A:大丈夫、それも対策済み。このゲーセン、大学病院の隣に建てるので

B:意味ないって!すぐに高度な医療を施されたとて!

A:しかも、湿布での治療がものすごく強い大学病院

B:湿布じゃどうにもならないって!湿布とニスは信頼しないほうがいいって!

A:でも、私のゲーセンは、湿布とニスの信頼性を元に構想しているからそこを否定されたら全てが崩壊する!

B:そんな馬鹿な!湿布とニスに依存した計画立案すんな!お前が湿布とニスに依存したせいでおじいちゃんが上昇気流のど真ん中でドロドロに溶けてるじゃねえか!

A:大丈夫、おじいちゃんは助かります。

B:どうやって!?

A:おじいちゃんはいったんドロドロに溶けて蒸発し雨雲と一体化します。そして、雨雲はいずれ積乱雲となり、おじいちゃんを含んだ雷雲として雷を落とすでしょう。そう、これが本当の、雷親父…ってわけ。

B:助かってねえじゃねえか!!何うまいこと言えば救助できると思ってんだよ!

A:騙されなかったか。まあ、もうどうにもならないときはブレーカー落として電気を止めます。まあ結局これがゲーセンで雨雲が発生したときの最高の対策になるわけですね。

B:壁沿いに機械を置けぇ!!そもそも円状の機械の裏側に将棋とかいう意味わからん配置にするのが問題なんだろうが!!ゲーセンで雨雲とかいう意味ない対策を考えるな!

A:でもゲーセンで雨雲が発生して、荒れ果てた施設の中を想像してみてください

B:なんでだよ

A:火花を散らす機械、散らばるポップコーン、ひとりでに流れる太鼓の音色。それらの真ん中に佇む将棋盤。あんなに荒れ果てた天候後で、盤上に残っていたのは、全部裏返って「と」になった駒と、ゲーセン内どこにも存在していないはずのバックギャモンの駒2つ。ああ、無常。

B:なぁんだそれ!!もういいよ!

 

〇製作者のコメント

ゲームセンター①を書いた約半年後に書いたゲームセンターのネタ。よく考えたら、「機械熱でゲーセン内に雨雲が発生する」という展開はツッコミ側起点なの構成としておかしい。