漫才「ドライブデート」
「ドライブデートの練習したいので女の子やってもらっても」
「いいですよ」
「○○君との初デート、どんな感じかな~」
「ブーン、お待たせ!」
「待ってないよ、それじゃ早速出発進行~!」
「あ、ごめん、まずガソリン入れないとだ」
「もう、先に入れといてよ~」
「すいません、レギュラー満タンで」
「お前、ガソスタで待ち合わせさせたな!!油の多い場所で女を待たせんなよ」
「効率いいと思って…」
「もう出だし最悪!」
「ごめんごめん、挽回するから」
「もう。ってか、○○君って運転大丈夫?ペーパードライバーとかじゃない?」
「ペーパードライバーじゃないよ」
「よかった~、なら安心」
「ノーペーパードライバーだよ」
「…無免許!!??おい、降ろせ!!今すぐ!!」
「無理だよ。もう高速入っちゃったもの」
「畜生めが!!」
「次のインターチェンジまで我慢してて」
「はあ、即ポリステレフォンだわ」
「…あれ、何か全部の車がこっちに向かってくるな」
「逆走してる!!おい無免許!!どうしてくれんだよ!お前○○歳だろ!高速逆走は50年早いだろ!…高速逆走が似合う年齢があってたまるか!!」
「やばいやばい…どうしよう…」(ハンドルを巧み捌く)
「…全部避けてない!?奇跡的に全車両回避してるんだけど!?無免許がどこでそのドラテク身に付けた!?」
「ゲームかな…」
「いや、爆走デコトラ伝説~男一匹夢街道~」
「爆走デコトラ伝説~男一匹夢街道~!!??デコトラのレースゲームでドラテク磨く人いるんだ!?」
「いや~活きてるわ~」
「逆に安心かもしれないわ」
「……暇だね」
「嘘だろ!!回避に専念しろや!!」
「ちょっと音楽かけるね」(両手でステレオ操作)
「カーステレオ両手で操作すんな!!あれ片手でできるようになってるから!!」
「よしっと。(とあるBGMを口ずさむ♪)」
「…カイナシティ!!??ポケットモンスタールビーサファイアの街の一つ、カイナシティのBGM!?オーディオで流すタイプの曲じゃないって!!」
「好きなんだよなぁ」
「いや、いい曲だけども」
「あ、見て、あそこ」
「何よ」
「町のあの辺、ジャスコ、4つ並んでる」
「ジャスコ4つ連続であるか!!えらい強気の出店だのう!!ジャスコは、4市町村に1つあれば十分なのよ」
「あの街、住みたいわ~」
「感性、雑魚砂だな」
「あれ?前からくるあの車…バモスか?」
「バモスだけど、どうしたの?」
「…ががががががが!!!!!!」(車をこすりつける音)
「何でバモスには積極的に攻撃するの!?」
「[ボケの名前]国憲法草案第35条、バモスは高速走んな!!」
「自作の憲法草案の35番目をバモスに費やすな!!もったいない!!」
「ふう…やっと高速降りれたよ」
「バン(車を降りる)!もうお別れよ!!さようなら!!」
「あ、待って、ブレーキランプ見て」
「なに?あ・い・し・て・る?・・・もう、今更遅いわよ」
「いや、カ・ス・ピ・海♡」
「カスピ海!!??何で!?もうめちゃくちゃだぁ」
「右から2番目のジャスコ行こうか」
「行くかー!!もういいよ」
漫才「ママ」
「ドラえもんに出てくるキャラで、スネ夫のママいるじゃないですか」
「ああ、「スネちゃま、〇〇するザマス!!」って感じの人ね」
「私、もし生まれ変わったらスネ夫のママに育てられたいんですよ」
「え?スネ夫のママに?」
「そう!お金持ちで、自分のこと滅茶苦茶褒めてくれそうじゃないですか」
「ほおん…。君は金で着飾ることでしか己を示すことができない、虚栄の化身であるスネ夫ママに育てられたいのですか??」
「虚栄の化身!?そこまで言う?」
「虚栄の化身に育てられた君は、中身が無いのに外面だけ取り繕った、パンパンの風船のような人間に育ってしまいますよ」
「ボロクソに言うやん…」
「そんな君は、ちょっとした批判という名の爪楊枝で刺されただけで、破裂してしまう子に育ちたいのですね??」
「違うわ!じゃあ、変える!のび太のママに育てられたい!」
「あんなアンガーマネジメントのできてない親に育てられた君に、感情のコントロールができるのかなぁ??」
「ああもう!!じゃあ、それを反面教師にして育っていけばいいだろ!!」
「乳飲み子の頃から制御できない怒りの下で育てられたら、怒りの不制御は正しいことであると洗脳されて、もう反面できるほどの教師を心の中で採用できないのではないですか??」
「確かにそうかもしれん!!じゃあ、ジャイアンのママ!!」
「シンプルにあんなバイオレンスなのに育てられたいのですか??」
「ごもっとも!!流れで出したけど、心のどこにも育てられたい気持ちはなかった!!あ、そしたらしずかちゃんのママ!!あの人なら問題ないでしょ!!」
「あんな特筆すべき点のない人に育てられた君は没個性に育ちますよ??」
「何で4ママ全員否定できるんだよ!!ドラえもんのママたちはロクでもないのか!?いや、でもしずかちゃんは没個性じゃないでしょ?」
「あれはあの作品において紅一点であるから目立っているのであって、もし女性キャラのみの作品にいた場合、あの程度の個性では埋もれてしまいますよ??」
「もうどうしたらいいんだよ!!」
「君は、今の母親を大切にしなさい」
「ごもっともです」
漫才「おすもう」
「大変お恥ずかしながら、ド忘れした言葉がありまして…」
「何をド忘れしたの?」
「お相撲さんの、別の言い方って、何でしたっけ?」
「お相撲さんの別の言い方?えーっと、横綱とか、大関とか、そういうこと?」
「いや、その、お相撲のランクの話ではなくてですね」
「あんまりお相撲のランクとは言わないよ。番付ね。お相撲の後に横文字付けることないから」
「ああ、番付か。そうだね」
「じゃあ、別の言い方だと…ちょんまげデブ?」
「そんな蔑んだ言い方ではない。むしろ、敬っている」
「敬った言い方…。国技防人?」
「国技防人?防人って、大昔北九州で海岸線を守っていた兵の!?」
「そうそう、歴史の授業で聞いたことあるやつ」
「そこまでは敬っていないなぁ」
「もしかしてだけど、お相撲さんを英語でなんて言うかってことかな?だとしたら、Sumou wrestlerだけど」
「いや、英語ではないなぁ」
「英語から連想すれば思い出せるんじゃない?」
「ああ!相撲レスラーだから…お相撲戦士?」
「お相撲戦士?」
「違うな。そんなテレビ戦士みたいな言い方ではないな」
「だよな。お相撲戦士じゃ、稼げないもんな」
「どうやって利益出すんだって話だもんな」
「戦士…あ、確か、弁護士とか、税理士みたいな、○○士だった気がする」
「そしたら、弁護士は弁護をしているから弁護士…みたいにお相撲さんがしていることを名前につければいいんじゃないか?」
「それだ!お相撲さんは、人を押す人だから…押す士??」
「重複してるなぁ!あんまり日本の伝統同士で名前被るのよくないなぁ」
「だよね。あいつら、押す士なのに、ちゃんこしか食ってないなって思われるよな」
「国のアイデンティティ崩壊しちゃうから違うな」
「でもさ、お相撲さんって人を押すのを仕事としているけど、それで稼げるのか?」
「確かに。何で利益を得てるんだって話だよな」
「え、じゃあ、塩撒き士??お相撲さん、定期的に塩撒いているけど、あれで稼いでいるのかな」
「融雪剤撒いているってことか。でもさ、土俵に雪積もるわけないよな」
「そうだわ。あそこだけ立派な屋根ついてるし」
「どちらかといえば、塩無駄遣いしているような…」
「あれ?じゃあ、お相撲さんはどうやって稼いでいるんだ?」
「そこから考えないと、お相撲さんの別の言い方にはたどり着けない気がするな」
「どうアプローチすればいいんだ?」
「お相撲から連想しようか」
「連想って大事だもんな」
「さっきまでの話で、お相撲さんは押す人であることは分かっているな」
「うん」
「だから、「おすもう」の「おす」は「押す」なわけだ」
「おお!!理に適っている!でも、じゃあ「もう」は何だって話にならないか?」
「「もう」って聞いて何が連想されるかを考えよう」
「「もう」…牛の鳴き声だなぁ。つまり牛を押して稼いでいる人??」
「お相撲、牛、押してないだろ…」
「ごもっともだな…」
「たぶん、「もう」を牛の鳴き声として捉えるのがまずいのかな。牛の鳴き声って、「ん~」に聞こえたり、「ばあ」に聞こえたり、安定しないわけ」
「不安定なものを名付けにしたら確かにまずいな」
「だったら、「もう」は、アイスの「モウ」として捉えた方がいいな」
「確かに!!あれなら商標登録されているから確実に安定している!!つまり、アイスのモウを押して稼いで…稼げるか?」
「そう。たぶん、「おす」側も考え直さないと辻褄が合わなくなるんだよ」
「なるほど、根本を疑えと」
「この「おす」は、物理的な押すではなく、推薦するの推すなんじゃないかな」
「あ、推しのメンバーとかの推す?」
「そうそう。それであれば、モウとの辻褄が合うな」
「モウを…推す…森永乳業の広告塔!?」
「そうだ!森永からの広告収入で稼いでいるんだよ!!」
「確かに!でも、「モウ、美味しいです!最高!!」って言っているお相撲さんいないような…」
「いや、直接お勧めしても効果は薄いのよ。間接的に、深層心理に訴えるのが効果的だから」
「そしたら、あの一見無駄な塩撒きも、意味あってやっていること?」
「お相撲の塩撒きは、甘いアイスを広めるために、しょっぱい塩を無駄遣いする、いわばアンチテーゼだな!」
「アンチテーゼか!!なるほど、しょっぱいもんはいらねえと!アイスだけが至高だと!!いわゆる、ネガティブキャンペーンでもあるわけだ!」
「そう!お相撲は、ネガティブキャンペーンとアンチテーゼを駆使して間接的にモウの売り上げを伸ばす広告塔なんだな!!」
「じゃあ、お相撲が毎日食ってるちゃんこ鍋は何だ!?」
「お相撲にとって、いっぱい食べるのも稽古らしい。あれは決して美味しいから食っているわけではないそうな」
「ここでもネガティブアンチテーゼキャンペーンしていたんだ!!ストイック~」
「お相撲の稼ぎ方は分かったわけだが、肝心の別の言い方は思い出せたかい?」
「えーっと…ステマデブ?」
「力士だな」
「それだわ」
漫才「バックトゥザフューチャー」
「同級生で漫才してます、○○です。お願いします。」
「天気予報って、天気を予め伝えるから天気予報じゃないですか」
「そうね」
「もしもさ、その天気を、間違って伝えたら、これは天気誤報ですよね?」
「まあ、そうなるね」
「もしも、天気じゃなくて、ゴッホの絵画を間違って伝えたら、これはゴッホ誤報ですね」
「お、おう」
「ゴッホ誤報って聞くと、すごい咳してるなあ~って思いますよね」
「まあ…」
「この話を頭の片隅に平置きしまして」
「記憶の置き方の指定って珍しいな」
「天気予報に話を戻して、天気じゃなくて、おしっこを溜める場所について予め伝えたら、これは膀胱予報ですね」
「何その激キショでも実は意外と便利システム」
「もしも、おしっこを溜める場所に、強烈な一撃を食らわせたら、これは膀胱ボコッ!!ですね」
「膀胱労われよ」
「膀胱ボコッ!!って聞くと、ジャイアンがいるな~って思いますよね」
「え!?ボッコボコだから!?」
「そう!では、先ほどのゴッホ誤報と、膀胱ボコッ!!を組み合わせてみてください」
「ごっほごほ、ボッコボコ!?」
「風邪をひいて弱っているジャイアンが思い浮かぶでしょ」
「言われればやむを得ず浮かんでしまうな」
「いつも強いジャイアンが弱っているから、この時喧嘩を挑めばのび太でも簡単に勝てるでしょうね」
「まあな」
「でも、そんな時こそ、手を差し伸べる。そういう人間が、今求められているのです」
「はあ…」
「…っていう話を、小学2年生に授業でお話したんですよ」
「拷問!!未来を担う若人に何聞かせてんだ!!」
「弱っている人に手を差し伸べろって話をしてるんですよ?」
「ゴッホ誤報膀胱ボコッの部分が問題だよ!!超理論で小2を恐怖に陥れていただろ!あと、何で先生でもないのに小学校で授業してんだよ」
「あ、これは色んな職業の大人のお話を聞く授業で、私はその大人の一人として呼ばれました」
「人選ミスだろ。」
「他にもお医者さん、お花屋さん、あと俳優さんとかもいて、10分くらい話して交代するオムニバス形式だったんだけど、アマチュア漫才師枠として呼ばれました」
「意味ない!!世界一無意味な10分を、小2に与えるな!そして、もともと無駄で人生において±0の10分を、ゴッホ誤報膀胱ボコっの話でマイナスに振りやがった!!」
「もちろん全員ポカーン」
「もちろんって自覚あったのかよ」
「でも、ただ一人だけ、私に噛みついてきた児童がいたのよ」
「「何だその意味わかんない話は!!」って言ってきたのか!?」
「いや、普通に腕に…」
「物理的に!ガブって!?」
「「坊や、腕は噛んじゃだめでしょ?」って諭してあげたの」
「お前、大人な対応できるんだな」
「そしたらその子が「ああ、噛んでいいのは、他人の腕じゃなくて親のスネですもんね!!」って言うの」
「小2か!?小2はうんこちんちんレベルの笑いだと思うんだが!?」
「うわ、この子面白いな!!って思って。絶対この子と漫才したいなぁと思って」
「確かにね」
「で、その子が、彼です(相方を差す)」
「…??」
「…バックトゥザフューチャー」(何故かパイレーツオブカリビアンの曲が流れながら徐々に暗転する)
漫才「理論」
「大学時代、私が専門にしていたソーシャルマテリアル文学の領域において、わたくし新たな理論を発見いたしました」
「…ソーシャルマテリアル文学…?」
「まだソーシャルマテリアル文学の学会への提出はしておりませんが、皆さんに一足先にお伝えしたいと思います」
「社会的物質文学…?」
「ただ、わたくしが編み出した理論、証明に膨大な文章量が必要です。量にして、B8用紙、12枚に匹敵します」
「わあ、ピンと来ないサイズだ。A4にまとめてほしかったな」
「ソーシャルマテリアル文学の世界では、B8が標準なんですよ」
「…暗記カードくらいのサイズな気がするなぁ、B8」
「今回はそんな量の文章を必要なところだけ抜粋して話します」
「暗記カード12枚分を要約する必要あるかね」
「結論から申し上げますと、ヘチマは、餃子です」
「は!?」
「逆もまた然り。餃子は、ヘチマです」
「逆もまた然るな。とんだトンチキ理論を暗記カードに認めたな」
「結論だけ聞けばそのような反論をしたくなるのは当然です。ですが、これにはれっきとした理論構築に基づいています」
「それを聞けば誰しも納得と?」
「左様」
「でもあれでしょ。ヘチマ=食べ物、餃子=食べ物、どちらも食べ物を介してイコールで結ばれるからヘチマ=餃子ってことでしょ」
「ノンノンノン。そんなカスピ海みたいに浅い考えなわけがないでしょうが!」
「浅さの例えでカスピ海使わないなぁ。カスピ海、深い浅いの巻き尺に乗せたことないから」
「私は琵琶湖ぐらい深い思慮の下理論を組んでいますので」
「何となくカスピ海の方が深い気がするけどなぁ。後でググるわ」
「理論と言っても、考え方はそのヘチマと餃子に共通するものを介してイコールで結ぶ方法なのは同じです」
「あ、ニアピンだったんだ。俺、ソーシャルマテリアル文学の才能あるのかな」
「で、一回ヘチマと餃子をそれぞれ=食べ物にするのは同じなんですよ」
「まんま同じじゃん。でもそれじゃあカスピ海なのね」
「食べ物だと、なんでもいいじゃないか!!って誹謗中傷が飛ぶんですよ」
「わあ、メンヘラ」
「ですので、最も食べ物とイコールでの結びつきが強い食べ物をエクセルを使って統計的に算出したんですよ」
「エクセルかぁ。エクセルは理論武装ランクSの装備、勝てないね」
「SUM関数を駆使しました」
「SUM関数は、こっからここまでの数字を全部足すだけですが…」
「SUM関数を駆使しました」
「例えば平均値を出したり、標準偏差を出したりとかは?」
「SUM関数を駆使しました」
「エクセルを算盤として使っただけ!?勿体無いなぁ」
「その結果、ヘチマは8.6、餃子は9.8、タコスが609!」
「タコスやばぁ!!急なタコス、めっちゃ食べ物ってこと!?」
「そう!!で、タコスはあらゆるものを包み込むので、ヘチマも餃子もタコスに包まれる。」
「いやそうはならん」
「実質ヘチマも餃子もタコス!タコスは食べ物!よって、ヘチマ=タコス=食べ物=タコス=餃子!!ヘチマは餃子!!」
「ずっと何ほざいてんだ!!お前はそんなトンチキ理論を暗記カード12枚を無駄にしてまで書いてたのか!!」
「まだ信じていない!?では、さらに理論を補強しますよ」
「うるせえ、理論紙装甲が」
「この内容を私はTikTokにあげました」
「うわぁ、ギガの無駄遣い」
「そしたら、リプライで「それは違う」という指摘が入りました」
「TikTokにはまだ賢い人間が残ってたんだな」
「でも、TikTokのユーザーは、嘘つきしかいません」
「あ、誹謗中傷だ」
「嘘つきが違うって言っているので、私の理論は正しいのです」
「前提がおかしいのよ」
「もっと補強するとすれば、朝日新聞にも違うって言われたし」
「あーあ、閉会」
漫才「想像」
「もしもさ、井戸端会議を本当に井戸の周りでやるとしてだよ」
「うん」
「そこに集う奥さんが、みんなお笑い養成所出身だった場合」
「うん」
「話の流れで井戸に落っこちちゃう奥さん、絶対いますよね~」
「う~ん…」
「…」
「…」(長考)
「どうしたの、何そんな長考してんの?」
「その井戸端会議を、頭の中でコントしてた」
「…それをやれよ!!その様子を言葉と体で見せてなんぼの商売だろ!!なに黙って長考してんだ」
「待って!フフフw」
「面白いなら尚更やれよ!!」
「結論出たわ」
「どう?井戸に落ちた?」
「誰も落ちなかった」
「いや落ちないんかい!!井戸に落ちるとこで笑ったと思ったのに!!何で笑ったんだよ!」
「村田さんとこの奥さんの、「いや奥さんなのにめっちゃ手前ですや~ん」ってツッコみ」
「頼むからそれでは笑うなぁ!脳内でしかできないとこで笑っててほしかったなぁ…」
「ごめん…」
「それはさておき、さっきまで脳内でやってたコント、忘れないうちにやってもらおうか」
「わかりました。ちょっと忘れているかもしれないですが…」
「構わんよ」
「(女声で)今から、あの井戸に向かって目隠しダッシュして、一番ぎりぎりで止まれた人が勝ちの井戸端チキンレースをするわよ」
「会議しろや!誰が井戸端チキンレースの想像させるように仕向けたってよ」
「位置について~よ~いドンッって言ったらスタートね。ズコー」
「お笑い養成所要素は覚えてくれてたのかい。でも、その程度では笑わないあたり、流石相方ってところではありますね」
「よ~いドン!ってちょっとちょっと、坂本さん!もう止まっちゃたの!?」
「「いや奥さんなのにめっちゃ手前ですや~ん」が来るぞ!!」
「そう臆病だから、いつまでたっても独身なのよ」
「坂本さんは奥さんじゃなかった!井戸端チキンレースなら、奥さん以外がいてもおかしくないからな」
「あ、ちょっとここからは朧気だな…」
「え~、お前を唯一笑わせた「めっちゃ手前ですやん」の詳細まだ出てないよ」
「確か、この後は…井戸の中から春風亭昇太さんが飛び出てきて」
「は?」
「急に大喜利を出してくるんですよ」
「この荒唐無稽さ、ザ・脳内コントだな」
「で、昇太さんが、「この奥さん、元芸人だな。何故分かった?」って言うんだよ」
「昇太さんフリップ大喜利の出題の仕方しねえよ!!笑点でする大喜利と芸人のする大喜利は違うのよ」
「で、あのピンク色が、めっちゃ手前ですやんって答えるの」
「好楽さんのことあのピンク色って言うな。あとそれ言ってたの村田さんとこの奥さんじゃねえの?」
「あ、その段階ではピンクめっちゃ滑ってて」
「おいピンク色は脳内でも滑るんかい!!」
「昇太さん真顔。そのあとの回答で村田さんとこの奥さんが例の「手前ですやん」って言って、”被せ”で笑いを取るんですよ」
「いい養成所通ってたんだな」
「それであのピンクがいたたまれなくなって、唐突に井戸に飛び込む体当たりボケをするんですよ」
「おい井戸に落ちてるじゃねえか!!!さっき誰も落ちなかったって言ってたのに!!」
「ごめん、記憶整理したら落ちてたわ。結論まとめると、お笑い養成所出身の奥さんが井戸の周りで井戸端会議をすると、好楽さんが井戸に落ちるってことですね・・・」
「「…はぁ??」」
漫才「鉄分」
「私ね、貧血でして」
「あら、あんたも大変なのね」
「この間もね、マンホールの下歩いてたらね、コウモリに噛みつかれて、血を吸われて、パニックで管に頭ぶつけて倒れちゃったんですよ」
「紆余曲折あったけど貧血関係ないな」
「だから鉄分いっぱい取らなきゃと思いまして」
「確かに、意識してとらないと鉄分って不足しがちですもんね」
「だから毎晩レバーを食べるようにしてるんです」
「レバーは鉄分豊富ですからね」
「これと並行して、家の地下に製鉄所を建設しようと思ってまして」
「何でだ」
「取りすぎた鉄分は、便で排泄されて鉄鉱石になるんですよ」
「ワザップかよ。ワザップでしか見たことないデマ信じるなよ」
「デマなの!?もうゼネコンに頼んで工事始まるってのに…」
「行動力のバケモノかよ。貧血に見合わない行動力してんな」
「今すぐキャンセルの電話するよ…」
「ゼネコンもゼネコンだよ。何でこんな注文受けちゃうんだよ。どこの会社よ」
「地元にでっかく「ゼネコンです!!」っていう張り紙貼ってた事務所に頼んだんだけど」
「ゼネコンはゼネコンです!!って書かないから。お前、例えばジャスコに「ジャスコです!!」って張り紙してんのみたことあんのか?」
「…あるなぁ」
「そのジャスコ、入り口で楽器のギロを2980円で売ってたんですよ」
「入店一発目ギロのジャスコ!?そんなトチ狂った陳列するならそこジャスコじゃないわ!」
「あれは絶対ジャスコですよ!だって、僕が頼んだゼネコンの過去の実績に、でっかく「ジャスコ作った!!」って書いてましたから!」
「「ゼネコンです!!」の作ったジャスコはジャスコではない!!」
「い~や、絶対ジャスコ!赤い看板に、マスコットキャラのジャス吉君が両手広げてましたもん」
「ジャスコそんな看板じゃねえよ!そのゼネコンです!!、勝手にジャス吉君とかいうキャラまで作るのかよ!」
「1000円以上お買い上げでジャス吉君ステッカー5枚プレゼントされてたよ」
「ゴミ配布されてる!!入口のギロ2980円買ったらゴミ10枚じゃん」
「あ、税別2980円ね」
「15枚!?要らね~!!」
「いや、車に貼ってドレスアップさせられますよ!」
「即廃車!!全オービスに引っかかる」
「あ~、あなた、いわゆる痛車が苦手なタイプなんですね?」
「いや、その痛車は、地元民の、あばらを、砕きます」
「整骨院儲かりますね」
「やっぱ、製鉄所じゃなくて、整骨院作ってもらおう」
「みんな、カルシウムも摂れよ!!」